高遠そば(たかとおそば)
長野県伊那市高遠町、日本三大桜名所で有名なこの地で昔から受け継がれてきたのが「高遠そば」です。
「高遠そば」という呼び名はこの地域に古くからあったわけではありません。寛永20年(1643年)、信州高遠の城主保科正之が出羽(山形県)を経て福島県の会津に移った際に多くの家来や百姓をお供に連れて行き、その人たちが広めた高遠のそばの食べ方が受け継がれ会津地方で「高遠そば」と呼ばれており、近年昔から同じ食べ方をしている高遠町にその呼び名が里帰りしました。
「高遠そば」は地方のそばには珍しく更科そばに近い白い麺、そして一番の特徴は「からつゆ」と呼ばれる大根おろしの絞り汁に焼き味噌を加えたそば汁です。 そば汁は醤油にだしを加えたものが一般的ですが、醤油が普及する江戸時代中期より前にはそばは大根の絞り汁で食べるものでした。つまり、高遠そばに見られる「からつゆ」は、地域に根ざした昔からのそば用の汁ということになります。
「からつゆ」に使う大根は「辛味大根」と呼ばれる辛味の強い大根がよく、大根の辛さがそばの甘味を惹き立てます。
ただし辛味大根の絞り汁はとても辛いため、 辛味を好みの味付けに中和するために焼き味噌が使われます。
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