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用語辞典

鰊そば(にしんそば)

鰊そば(にしんそば)は身欠き鰊を柔らかく煮込んでそばに合わせた種物そばのひとつです。明治15年(1882年)ごろに、京都の「松葉」二代目松野与三吉により考案されたとされています。身欠き鰊を二日間水で戻し、柔らかくなるまで甘辛く煮たものをそばと合わせます。現在ではそばの上に乗せたものが一般的ですが、本来は煮上がった鰊を丼の底に置き、その上にそばを盛って汁を張ったものでした。これは、煮込んだ鰊の味が強く、上にのせて鰊を先に食べるとそばの風味が負けてしまうため、先にそばを食べさせて、煮込んだ鰊の味が汁に溶け出し、段々とそばと鰊の風味を楽しませるという趣向であったようです。
元々海を持たない京の都にもたらされた貴重な動物性タンパク質の身欠き鰊とそばを組み合わせた出会い物です。

■関連項目
そば辞典(24. にしんそばは京育ち)

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