あっ日穀製粉のそばの国だより

豊かな自然に囲まれたそばの国信州から、日穀製粉が様々な情報をお届けします。

2017/01/19

スタッフlog

炎の攻防戦!野沢温泉村道祖神まつり

2017年1月15日。
長野県野沢温泉村で開催された「道祖神祭り」に行って来ました!

【野沢温泉村の道祖神祭りとは】
村の平和・初子の祝い・良縁祈願・厄祓いなどを祈念して行われるお祭りで国の重要無形文化財に指定されています。
・そもそも道祖神ってどんな神様?
村落の境や村の中心に祀られ、災厄や悪霊の侵入を防いで子供の成長や子孫繁栄などをもたらす守り神のことです。野沢温泉村では1本の丸太をご神体にし、男女一対の手づくりの道祖神が村のあちらこちらで祀られています。
・お祭りには誰が参加できるの?
数えで42歳と25歳の本厄の男性が祭りの主役です。
祭りの前日から手作業で作られた社殿の上に42歳が上がり、下には25歳が待ち構えます。火をつけようとたいまつを手に押し寄せる村人たちからおよそ1時間半もの間、必死に社殿を守ります。野沢温泉で男として生まれ育ったからには誰もが通らなければならない伝統行事。この祭りに参加したことでやっと「一人前の男」として認められるのだとか。
故に村人のみに参加が認められたお祭りです!

いざ野沢温泉村へ!
ここ数日の大雪の影響で長野市街地でも1月16日現在でおよそ30cmの積雪が。途中、ツルツルガタガタの道路に悪戦苦闘しながら、1時間半ほどしてようやく到着。
せっかくここまで来たので温泉にゆっくり入ってから祭りを見物するという計画でしたが、大雪で遅れてしまったため直接会場へ。

前年まではかなり後ろで見ていたため、人が多すぎてよく見えないこともあったのですが今回は出来るだけ近くで見ようと必死に場所を移動。
良いポジション(社殿の真横)を陣取ることに成功!
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こちらが祭り前日の朝から全て手作業で組み立てられた社殿。釘や針金等は一切使われていないそうです。
この写真のように、上には厄年の42歳の男性が登り(後ろにあるハシゴで上り下りします)、歌で祭りを盛り上げ、下には同じく厄年の25歳の男性が陣取って社殿を村人から守ります。

炎の攻防戦がスタート!
「火ぃ~、持って来い!火ぃ~、持って来い!」
社殿の下の男性陣から大きな掛け声がかけられ、
午後8時半をまわり、いよいよ「火付け役」である村人とこれを防ぐ厄年の男性陣との間で激しい「炎の攻防戦」が始まりました!
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最初は子供も参加していて穏やかな雰囲気でしたが、徐々にヒートアップ!

たいまつを持つ大勢の村人たちが次から次へと社殿に押し寄せます。
必死に火をたたき消す社殿下の男性陣は全員が髪の毛が焦げ、顔はすすで黒くなり、疲れ果てた表情をしていました。

雪が降り続き、多くの見物客が見守る中、祭りは徐々にクライマックスへ近づいていきます。
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いよいよクライマックスへ
午後10時過ぎ。
大変な盛り上がり見せた、壮大な炎の攻防戦は双方の手締めによりお開きとなり、社殿に火が入れられました。
雪に覆われた村は勢いよく燃え上がった社殿があるこの広場だけ、何か特別な雰囲気に包まれているようでした。
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燃え上がる炎は風に舞いながら火の粉を散らし、やがて空高くまで燃え上がり、最後は社殿を燃え尽くしました。
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大雪の中の移動に加え、3時間以上も凍った地面の上で立ち続けたため帰る頃には心身ともに疲れました!が、帰りの車中は祭りの話で盛り上がり、なぜか心は晴れ晴れしていました。

見ているだけでも勇気や元気をもらえる、野沢温泉村の道祖神祭り。
また来年も訪れることが出来ますように!