1. そば切りのはじまり
- 日陰の身をスターダムへと押し上げた、そば切りの大発明。
- そばは日本古来の伝統食というイメージですが、ざるそばやかけそばのような麺の形状、いわゆる「そば切り」となった歴史は意外に浅く、江戸時代の少し前から。日本でそばが見られるようになったのは縄文時代、また日本のそば栽培の起源は現在科学的に判明している資料では古墳時代といわれていますから、少なくとも1,500年以上前からそば切りが出来るまではそばの実を丸のまま食べる「そば米」やそばの実を砕いてお湯でこねた「そばがき」として食されてきました。 痩せた土地の貧しい作物がそば切りの発明により「信濃の国の名物」とまで謳われ、いっきにスターダムへと登りつめた訳です。
今なおうまいものの代表として君臨する「そば切り」は日本の食文化の大発明だったといえそうです。 - (2002年5月掲載/2017年3月更新)
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