37. 俳句で楽しむそばの花
- 俳人を魅了した、そばの素朴な白い花。
- 山里がそばの素朴な花弁に白く染まる晩夏、そば切りの味わいもさることながら、そばの花もたくさんの俳人を魅了しました。中でも有名な
「蕎麦はまだ 花でもてなす 山路哉」
という芭蕉の句はまさに新そばを心待ちにする現代のそば通にも相通ずるもの。
「三日月に 地は朧なり 蕎麦の花」
など芭蕉は他にも花の美を素直に伝えていますが、そば処出身の一茶は少々ちがいます。
「山畠や 蕎麦の白さも ぞっとする」
「蕎麦の花 江戸のやつらが なに知って」
花においても一茶には独特のそば哲学があったようですね。この時期しか見られない可憐な花で読む一句・・・花よりだんごの輩も、たまには目と耳で味わうそばもいかが? - (2005年8月掲載/2017年3月更新)
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